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平成16年度 施政方針

以下は、平成16年第1回大和郡山市議会定例会での平成16年度市長施政方針の全文です。


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概要

本日、ここに平成16年第1回定例市議会の開会にあたり、平成16年度の一般会計及び特別会計並びに公営企業会計とそれに関連する諸議案を提出しましたので、本市の現況と、将来あるべき姿を展望しながら、所信並びに施策の一端を申し述べまして、ご審議の参考に供したいと存じます。

国においては、これまでの「改革断行予算」という基本路線を継続し、構造改革を一層推進し、活力ある経済社会と持続的な財政構造の構築を図るため、歳出全体にわたる徹底的な見直しを行い、歳出改革を一層推進することとし、一般会計歳出及び一般歳出について、実質的に平成15年度の水準以下に抑制することとされた結果、一般会計予算規模は、対前年度比0.4%増の82兆1千109億円で編成されたところでございます。

一方、地方財政対策においては、地方税収入や地方交付税の原資となる国税収入の伸びが見込めない一方で、公債費が高い水準で推移すること等により、依然として大幅な財源不足が見込まれるところであり、通常収支の不足分は引き続き国と地方が折半して補てんすることとされ、前年度と同様に地方負担分については、臨時財政対策債により補てん措置を講じることとされたところであります。
三位一体の改革における国庫補助負担金の見直しでは、平成16年度で1兆円規模の廃止・縮減を行うこととされ、そのうち、その対象事業を引き続き地方が主体となって実施する必要のある国庫補助負担金については、平成18年度までに所得税から個人住民税への本格的な税源移譲を実施することとしたことを踏まえ、一般財源化に対応して、暫定的に所得譲与税が創設されております。
都道府県を含めた地方全体では、1兆円規模の廃止・縮減に対して、6千558億円程度が税源移譲等される予定であります。また、地方交付税についても三位一体の改革において、地方歳出の抑制を行い、総額を対前年度比6.5%減とされたところであり、結果、平成16年度の地方財政の規模は対前年度比1.8%減の84兆6千700億円程度と、3年連続のマイナスとなっているところであります。

このような状況のもと、新年度の本市財政も、歳入面にあっては、市税全体では法人市民税の増収が見込まれることにより、0.1%の微増ながら、4年ぶりに増収に転じたところですが、先行き不透明な景況と雇用情勢の悪化や土地評価額の下落等により、個人住民税では9.6%減、固定資産税では0.9%減となり、市税収入は依然として厳しい状況にあります。

三位一体の改革による国庫補助負担金等の減収は3億5千万円、地方財政計画における総額抑制等の影響により、地方交付税では4億7千800万円(10.3%減)、臨時財政対策債についても、4億6千万円(25.4%減)の大幅な減収が見込まれるものの、所得譲与税としての歳入増はわずか1億5千500万円程度にとどまり、三位一体の改革等における実質的な影響額は11億3千万円と見込まれ、かつて経験したことのない厳しい財源状況であると認識しております。
一方歳出面では、人件費ではマイナスとなったものの、義務的経費である公債費や扶助費の一段の増嵩、あるいは国民健康保険、老人保健医療、介護保険の各制度に対する負担増に加え、社会資本の着実な整備、教育、福祉の充実など各分野での財政需要が見込まれることから、格段に厳しい財政状況の下での予算編成であったところであります。
このため、大幅な財源不足に対しては、地方財政計画を踏まえ、赤字地方債である減税補てん債や臨時財政対策債の発行とともに、財政調整基金の取り崩しを行っておりますが、なお財源不足が生じたため、特定目的基金である福祉基金5億2千200万円の繰り入れにより収支の均衡を図ったところであります。
新年度予算編成にあたりましては、総合計画の後期基本計画の諸施策に基づき、「平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町。」を目指すとともに、現下の厳しい財政状況と地方財政の現状に鑑み、徹底した節減等を図りつつ、市民生活の向上には積極的に寄与すべく、財源の重点的・効率的な配分を図ったところであります。

その結果、新年度の一般会計予算案の規模は、308億円、対前年度比5.8%増となっておりますが、増の要因は、平成7年度及び平成8年度に発行している減税補てん債19億9千20万円の借換債を計上しているためであります。借換債を除く実質的な伸び率は1.0%減となり、マイナス予算となっております。
一般会計と特別会計の9会計では総額545億2千726万7千円で、対前年度比5.1%の増となっております。

一般会計

それでは、一般会計の歳出における諸事業及び重点施策について順次ご説明申し上げます。

第1 「平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町。」の推進

第1に、「平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町。」の推進であります。

まず、新総合計画策定業務であります。本格的な少子・高齢社会の到来、低成長経済社会への移行、三位一体の改革、あるいは市町村合併に見られる地方分権の推進等地方自治の大きな転換期にある今日、21世紀初頭の本市の将来のあるべき姿を展望しつつ、将来都市像である「平和のシンボル、金魚が泳ぐ城下町。」を目指すため、新総合計画の策定に着手するものです。
次に、元気城下町づくりであります。その一つは、企業情報データベース化事業として、市内製造業、商店、卸売業等の特色や技術等をデータベース化し、インターネット上で公開、情報発信することにより、企業間の交流、販路の拡大や新しいブランドの創出等を図るための支援を行うものです。
その二つは、(仮称)元気城下町フェアの開催であります。市内企業や昭和工業団地企業等の紹介をするため、フェアを開催し、ビジネスチャンスの開拓等を図るための支援を行うものです。これらの施策を通じ、地域経済の活性化、雇用の創出あるいは地域間の交流を図り、賑わいと活気にあふれた元気城下町を目指します。
次に、街なみ環境整備事業でございます。昨年度は藺町線沿道地区を対象に、街なみの整備計画を策定しましたが、本年度もこれに引き続き、紺屋町通り沿道地区における整備計画を策定し、失われつつある城下町の街並みの保全、再生に努めてまいります。また、大正時代に建築された(旧)川本家住宅の保存・再生・活用を図るため、実施設計に取り組みます。
次に、(仮称)矢田コミュニティ会館でございますが、矢田地区のみならず、大和郡山市民相互のコミュニケーションを図り、生活文化の振興、地域福祉の増進に寄与するため、今年度は建築工事に着手し、平成17年5月の完成を目指してまいります。

第2 市制施行50周年

第2に、市制施行50周年についてでございます。

本市は平成16年1月1日に市制施行50周年を迎え、本来の成人式である1月12日には、市制施行年である昭和29年に生まれた、50歳の市民による「盛人式」を、記念事業として開催したところでございます。
本年度では、4月のオープニング記念式典から、11月のフィナーレに至るまで、市民の皆様からご提案いただいた「街おこしウォークラリー」をはじめ、'市民の参加・参画'と'地域の再発見'をキーワードとしたイベントを積み重ねることによって、わが町'大和郡山市'にあらためて自信と誇りを持つとともに、「元気城下町」から未来に向けて大きな夢を抱きながら、力強く発進する契機としてまいりたいと考えております。

第3 教育・文化の振興

第3に、教育・文化の振興であります。

第1に、教育の振興ではまず、(仮称)大和郡山市学校給食センター(西地区)建設事業でございます。建築工事費及び厨房機器の購入等の経費として、10億6千8百万円を計上し、平成17年3月に竣工する予定となっております。完成しますと、最新の施設における安全でより良質な給食が可能となります。なお、建設資金の一部については、資金調達手法の多様化と住民の行政参加意識の高揚を図る観点から、仮称ではありますが、ミニ公募債「元気城下町債」の発行を予定しております。
次に、国立奈良工業高等専門学校との学市連携事業として、学校教育分野では、「高専」の教官等の小中学校への派遣、また、社会教育分野では、「高専」の充実した施設を活用した科学教室の開催など、児童生徒の理科離れといわれる現状を改善するとともに、ものづくりに対する興味や関心を高める取り組みを進めてまいります。
次に、構造改革特区として認定を受けました不登校対策総合プログラム事業でございます。不登校児童生徒の社会的自立への支援対策として、小中学生30名を対象に、学科指導教室「ASU」での講師や学生チューターによる学習支援、並びに臨床心理士等によるカウンセリングステーションを設置し、児童生徒の心理的な支援に努めます。
次に、カプラの街づくり事業であります。社会の変化が進む中で、幼児を取り巻く生活環境や地域の環境は大きく影響を受けており、育児に不安を抱く保護者が周囲に相談できないといった状況が生まれています。カプラとは、フランス生まれの小さな木製ブロックで、「感覚の扉をひらく魔法の板」といわれ、集中力や創造性、協調性などを養うのに有効とされています。そこで、園児と保護者がふれあいを深めるとともに、想像力や集中力を高めながら、友達、近隣、地域の人々とつながりの輪を広げ、心と心を繋ぐための架け橋となることを願い、カプラ大会を開催します。

第2に、文化の振興でありますが、「語り部祭り」の記憶大会を拡充し、稗田出身で記憶力のすぐれていた稗田阿礼やそれらにまつわる歴史・文化を広く全国に発信し、文化の振興を図ります。

第4 浸水対策事業

第4に、浸水対策事業についてでございます。

平成15年度で完成しました代官池等の整備に続き、平成16年度では、正願寺池から広島上池までの整備を図り、完成しますと、全体で1万4千百トンの貯留量となり、本市の治水対策が大きく前進するところであります。また蟹川水系を中心として、災害に強いまちづくりを目指すため、下水道事業雨水対策として、市内全域を対象に都市計画決定を行うための経費として、2千30万円を計上しております。事業認可後においては治水対策が大いに進展するものと考えております。
なお、雨水簡易貯留槽につきましては、公共施設に設置し、引き続き、その普及に向けて取り組んでまいります。

第5 都市計画事業

第5に、都市計画事業でございます。

まず、近鉄九条駅関連整備事業につきましては、利用者の利便性の向上と地域の活性化を図るため、昨年度に引き続き、東側の駅前広場及び県道奈良大和郡山斑鳩線へのアクセス道路の整備を進めてまいります。
また、藺町線街路事業でございますが、今井町から北郡山町交差点までの事業認可を受けた区間について、早期の開通を目指し、事業用地の積極的な確保等に努めてまいります。
なお、都市計画事業ではございませんが、佐保川により分断された東西の連絡道路として、また、平成10年度より整備してまいりました南廻り線との連携により、JR郡山駅東側周辺へのアクセス道路として、平成20年度の完成を目指し、高田稗田美濃庄線道路新設事業に着手します。

第6 少子・高齢化対策事業

第6に、少子・高齢化対策事業でございます。

まず、高齢化対策としまして、おげんきふれあい事業について、これまでのパールカード、バスカードにタクシーチケットを追加し、選択の幅を広げ、高齢者の外出に対する支援の充実に努めてまいります。また、高齢者筋力トレーニング教室において、健康運動指導士等専門スタッフの導入により、内容の充実を図り、介護予防に取り組んでまいります。
次に、少子化対策としまして、「次世代育成支援対策推進法」に基づく本市の行動計画を策定し、子育て支援サービスや保育サービス等充実のための方策などについて検討を進めてまいります。
また、「大和郡山すこやか21」健康づくり計画を住民運動として位置づけるため、そのスタートとして「すこやか100万歩運動」に取り組み、市民一人ひとりの健康づくりに努めてまいります。

第7 環境対策

第7に、環境対策についてでございます。

まず、自転車等放置防止対策でございます。放置禁止区域について、現在の近鉄郡山駅に加え、JR郡山駅及びJR大和小泉駅を放置禁止区域に指定し、市民生活の安全と良好な生活環境の確保に努めてまいります。
次に、清掃センター塵芥収集車の買換に際しまして、天然ガスによる低公害車2台を導入することにより、公害防止や環境保全への啓発を推進してまいります。

最後に、懸案となっておりました、住宅三資金につきまして、参加予定27市町村による一部事務組合が平成16年7月より設立される予定であるため、その設立準備負担金1千360万円を計上しているところでございます。

以上が一般会計の概要でございます。

特別会計及び公営企業会計

次に、特別会計及び公営企業会計についての概略をご説明申し上げます。

  1. 国民健康保険事業特別会計につきましては、国民健康保険加入の世帯数及び被保険者数の伸び、またここ数年の医療費等の動向を勘案し、対前年度比8.7%増の76億2千100万円を計上しておりますが、保険給付費の伸びにより、国民健康保険財政調整基金3億5千万円を取り崩し、収支の均衡を図っております。今後もより一層国民健康保険の健全な事業運営を確保していくところでございます。
  2. 住宅新築資金等貸付事業特別会計につきましては、償還に伴うもののみとするもので、対前年度比18.6%減の6千315万4千円を計上しております。
  3. 下水道事業特別会計につきましては、対前年度比1.3%減の42億4千550万円を計上しており、前年度に引き続き、それぞれの幹線及び面整備を実施し、普及促進を図ってまいります。
    また、郡山ポンプ場のポンプ施設や電気設備・機械設備の経年劣化に対して、昨年度より平成21年度までの7年間で、改築更新を行うものでございます。
    この結果、平成16年度末には下水道普及率が平成15年度末予定の80.2%から81.3%になる見込みでございますが、下水道普及率の100%早期達成はもちろんのこと、生活環境の改善や浸水防除のほか、公共用水域の水質保全にも力を注ぎ、良好な水環境・水循環への貢献に努めてまいりたいと考えているところでございます。
  4. 公園墓地事業特別会計につきましては、669万4千円を計上しております。
  5. 老人保健医療事業特別会計につきましては、前年の医療費実績等を勘案し、対前年度比4.0%増の74億9千300万円を計上しております。
  6. 土地区画整理事業特別会計につきましては、対前年度比48.3%減の2億877万3千円を計上しております。本年度は事業の終結に向け、清算金の徴収と保留地の処分を行うものであります。
  7. 介護保険事業特別会計につきましては、前年の給付実績等を勘案し、対前年度比8.7%増の、40億5千661万5千円を計上しております。介護保険事業の実施にあたりましては、より円滑な事業運営に努めてまいります。
  8. 通所介護事業特別会計につきましては、本年度は対前年度比0.9%減の3千253万1千円を計上しております。引き続き公的な立場で良質な介護サービスが提供できるよう努めてまいります。
  9. 水道事業会計につきましては、依然として厳しい経済状況にあることに加え、需要者の節水などの影響もあり、給水収益の減少が続いており、収益的収入は、さらに減少するものと予測し、前年度対比2.0%減の26億8千425万2千円となっております。これに対し、収益的支出は、人件費をはじめとして、物件費の削減や企業債償還利息の減少などにより、前年度対比1.9%減の26億3千998万3千円の予算計上となり、支出に対し収入の超過額は、前年度とほぼ同額の4千426万9千円となりました。
    一方、資本的収入は、下水道敷設などに係る配水管敷設替工事の減少などにより、工事分担金収入が減少し、前年度対比34.9%減の、1億8千165万8千円、資本的支出は、水道事業整備計画の長期的見直しなどにより、25.7%減の5億9千289万1千円となりました。この結果、収入が支出に対して不足する額は、4億1千123万3千円となっております。
    本年度の主な事業と致しましては、水道事業整備計画に基づく幹線管路敷設事業や、取水井戸新設事業、水道防災拠点整備事業などの諸事業を実施し、水道水の安定供給と災害対策に力を注いでおります。
    引き続き水道経営は、財政的にも厳しい状況ではありますが、健全な事業運営を確保するとともに、安全で良質な水を安定的に供給し、「市民に親しまれる水道」、「災害に強い水道」をめざして努力を重ねる所存でございます。

以上が、特別会計及び公営企業会計の概要でございます。

最後に

最後ではありますが、本市が置かれている財政環境は、従来とは比較にならないほど厳しい状況であり、三位一体の改革が今後とも進められることから、平成17年度以降は更に厳しい財政運営を余儀なくされるところであります。予算編成にあたりましては、細心の配慮を致した所存でありますので、何卒、議員各位におかれましても特段のご理解とご協力を賜りますようお願い致しまして、私の施政方針とさせていただきます。