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平成30年度 施政方針

以下は、平成30年第1回大和郡山市議会定例会での平成30年度市長施政方針の全文です。


本日ここに、平成30年度の市政運営に対する私の所信の一端を申し述べ、議員各位をはじめ、市民の皆様のご理解とご協力を賜りたいと存じます。

    昨年6月の選挙におきまして、あらためて市民の皆様のご信任をいただき、7月7日から5期目の市政運営という重責を担わせていただいておりますのも、市民の皆様、そして市民の代表であります市議会の皆様方のご指導、ご協力の賜物でございます。厚く御礼を申し上げます。
    これまでの、ご支援、ご協力、時にいただきました厳しい叱咤激励を糧として、さらなる市政の発展に向け、全力で取り組んでまいりたいと考えているところでございます。
    さて、国における「平成30年度予算編成の基本方針」や「新しい経済政策パッケージ」等をひも解きますと、平成30年度の国内総生産の名目成長率は2.5%、実質成長率は1.8%程度と見込み、経済の先行きについては、緩やかに回復していくことが期待されるものの、海外経済の不確実性や、金融資本市場の変動の影響等に留意することが必要である、と記載するとともに、アベノミクスの成果を十分に実感できていない地域の隅々までその効果を波及させ、経済の好循環をさらに加速させるように、施策を実施していく必要がある、とも記述されています。
    そのような認識のもと、地方公共団体に対しましては、引き続き、国・地方を通じた厳しい財政状況と税財政制度上の対応を見通し、また、政府における経済財政諮問会議等での議論も注視しながら、簡素で効率的な行財政システムを構築し、行財政運営について透明性を高めるなど、質の高い公共サービスを効率的・効果的に提供することが必要である、とされているところでございます。
    一方、人づくり革命を断行し、子育て世代や子どもたちに大胆に政策資源を投入することで、社会保障制度をお年寄りも若者も安心できる全世代型へと改革し、子育て、介護などの現役世代の不安を解消し、希望出生率1.8、介護離職ゼロの実現をめざす、とされております。
    本市の平成30年度予算案では、財政調整基金以外に、ふるさと応援基金やかんざん園基金を活用するとともに、少子高齢化対策に正面から向き合いながら、公共サービスを効率的・効果的に提供する予算編成をめざしたところでございます。

主要施策

    それでは、平成30年度の主要施策について新規施策を中心に、第4次総合計画の5つの施策大綱に沿って順次ご説明申し上げます。


協働のまち

    最初に、〈協働のまち〉でございます。

 まず、庁舎建設について述べさせていただきます。このことについてはまず、平成29年1月に管理職級から入庁1年目の若手まで幅広い年代の男女5名ずつの職員による「新庁舎検討職員ワーキングチーム」を立ち上げ、日頃の職務における経験や、他の職員からも意見の聴取を行い、ハード面だけでなくソフト面の提案などさまざまな視点からの提案を7月に受けました。
    これに続き、同年9月には17項目からなる「新庁舎建設に関する市民アンケート」を実施し、1,203人の方から回答をいただきました。
    アンケートの結果を見ますと、新庁舎に加えたい機能として、「十分な駐車場・駐輪場の確保」や「窓口の待合スペースを広く設ける」の項目が上位を占めており、ハード面の狭隘さを反映していることがうかがわれます。
    これらを踏まえまして、庁舎建設基本計画の案をまとめ、現在、市民の方々によるパブリックコメントを実施しており、3月末を目途に皆様にご報告できるものと考えているところです。
    以上の経緯や、さらには市庁舎建設推進特別委員会でのご議論を踏まえ、平成30年度から31年度にかけまして、庁舎建設に係る基本設計及び実施設計に着手してまいります。
    先ほど申し上げましたアンケート結果において、新庁舎の役割については、防災の拠点であることや、誰もが利用しやすい利便性を備えた庁舎であることが強く求められていますが、市民の安全・安心を支える庁舎、市民の誰もが利用しやすく開かれた庁舎であることはもとより、さまざまな交流の場、本市の魅力や情報を内外に発信する場など、多面的な機能を有する庁舎をめざし、具体的な設計を進めてまいります。
    現庁舎が置かれているこの地は、明治時代以降、郡山町から大和郡山市へと近隣町村の編入が行われつつ地域が発展してきた歴史の中で、常に地域行政の中心であり続けた場所ですが、現在の市庁舎は旧館が昭和36年、新館が昭和52年の建設であり、耐震化対策や老朽化対策がここ数年間の大きな課題でございました。
    とはいえ、現庁舎の旧館は、わが国を代表する建築家のひとりで、京都タワーや東京の日本武道館などの設計に携わった故山田守氏が精魂を傾けた、当時としては極めて先進的な建物であり、城下町郡山におけるいわゆるモダニズム建築に込められた氏の思いをしっかりと受け継ぐとともに、これからの時代にふさわしい新庁舎をめざし、平成30年度、基本設計に取り組んでまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
    なお、同時にボーリング調査や文化財の調査、仮設駐車場の整備も行ってまいります。
    一方、奈良県と包括協定を締結し進めている近鉄郡山駅前周辺のまちづくりについては、住民ワークショップを丁寧に積み重ねながら「城下町の風情を活かし、いきいき暮らせるまちづくり」という基本構想のもと、駅舎を北側へ移設することによって駅前ロータリーと一体化し、市の玄関口にふさわしい駅前空間を創出するとともに、地下駐車場の設置や矢田町通りの歩行者優先化を進めることなどを基本とする方向で先般、合意に至ったところでございます。
    今後は、具体化に向けて関係機関との協議に入ることになりますが、より一層のご支援、ご協力をお願い申し上げます。

    次に人口減少への対応についてでございます。平成26年度から4年間、「転入・定住・家族の絆応援助成金制度」を実施してまいりました。
    この制度については一定の成果を得ることができましたが、平成30年度からは従来の給付中心の施策から転換し、本市の魅力を積極的に発信する、シティプロモーション事業を展開してまいります。
    具体的には、本市のPR動画を作成し、大阪市内の映画館での上映を行うことや、Facebookの活用、移住・定住フェアへの参加により、「近くて便利で素敵な地方都市」を大阪など他府県にお住まいの方にも知っていただきますよう、待ちの姿勢から積極的にアピールを行う方向へ転換してまいります。

    消費者行政につきましては、特殊詐欺や悪質商法による被害は一向に減らず、消費者トラブルの内容も複雑かつ多様化しております。そのため消費者センターの役割はますます重要となっており、今後も地域や関係機関との連携を深めながら相談体制の維持・強化に努め、消費者行政の推進に取り組んでまいります。


産業・環境

   次に〈産業・環境〉についてでございます。

 平成29年12月に文部科学省が設置する文化審議会から、ある答申が出されております。これは、平成29年5月に文部科学大臣から文化財保護制度の在り方について包括的な検討を求める諮問が行われ、これを受けて出されたもので「文化財の確実な継承に向けたこれからの時代にふさわしい保存と活用の在り方について」という答申であります。
    この答申では、「文化財を通じて地域住民がふるさとへの理解を深め、文化財継承の担い手として様々な活動に主体的に参画することが、文化財と地域社会の維持発展に不可欠である」、また、「文化財を核にした取組を進め、それにより生まれる社会的・経済的な価値を地域の維持発展に役立て、文化財の保存や新たな文化創生へと還元する」、そして「次世代への継承のため、地域住民や子供たちがその価値に触れられるようにするとともに、まちづくりや地域の活性化などに生かしていくことなどが必要である」と述べられており、さらには、文化財保護法の改正も視野に入れての検討であることが示されております。
    この答申を読んで真っ先に感じたのは、新たな方針が本市にとって追い風となるのではないかということでした。つまり保存も大切だが、いかにこれを活用し、未来につなげていくか。国の流れが本市の背中を押してくれているのではないでしょうか。
    そのひとつが郡山城天守台展望施設の整備であります。
    平成28年度には、事業開始まで樹木が繁茂し、雑草が茂り、外観をじっくり観察することもままならなかった郡山城天守台石垣の整備を完了するとともに、遠くから眺めるだけでなく、天守台の上へ直接登れるように展望施設を設置いたしました。
    平成29年度にはその展望施設を活用して、初日の出を眺めたり、観月会や、市民の方が直接その価値に触れることのできる結婚式や金婚式、元服式、さらには、世界自閉症啓発デーにあわせたブルーライトアップなどを行ってまいりました。
    平成30年度は、郡山城天守台周辺の園路整備や公園内の桜の整備をさらに進めるとともに、郡山高校城内学舎の跡地活用も視野に入れながら、天守台が核となる、郡山城跡公園の基本計画の見直しについて継続的に取り組みつつ、今後のまちづくりや地域活性化につなげていきたいと強く願っているところでございます。
    また、文化財の活用の観点からは、本年1月から常時公開しております「町家物語館」につきましても、文化財的価値に直接触れていただけるようになったことに加え、市民活動の自由な空間・場として活用することにより、観光資源としての魅力の発信や新たなコミュニティの創出につなげていきたいと考えております。
    今後とも、日本の伝統や文化という財産を次の世代に受け継いでいくため、文化財の積極的活用を図るとともに、ふるさとや地域に対する夢や誇り、自信を大切にするまちづくりを進めてまいります。
    こうした流れの中、都市公園法についても昨年、改正が行われ、都市公園の緑とオープンスペースが持つ多機能を都市のため、地域のため、市民のために活用すべきという方向が示されました。これを受け、さまざまな取り組みを進めていきたいと考えております。

    工業の分野につきましては、奈良県と連携して進めております、新たな工業ゾーンの創出に向け引き続き努力してまいります。
    昭和工業団地につきましては、奈良県との包括協定のもと「昭和工業団地地区まちづくり基本構想」を策定し、奈良県、本市、昭和工業団地協議会の三者によって課題解決に向けた取り組みが始まっております。
    平成30年度においては、今後の具体的な取り組み内容に関するニーズ等の把握のもと、企業力の強化、働き方の改善、働く環境の向上を柱に、花と緑に包まれた工業パークの実現をめざし、事業展開の優先順位や個々の展開方針を定める「昭和工業団地地区まちづくり基本計画」の策定を進めるとともに、工場等設置奨励条例に基づく支援も引き続き行ってまいります。
    昭和工業団地に近接する近鉄平端駅周辺の整備については、奈良県の平端バイパス整備構想との整合性を念頭におきつつ、平端駅前を中心としたまちづくりの方向性について調査検討を行ってまいります。

    地場産業としての金魚養殖業の振興については、金魚マイスター養成塾を継続的に実施するとともに、金魚品評会や、本市から始まり、一昨年の愛知県弥富市に続いて、今秋、熊本県長洲町で行われる予定の金魚サミットへの参加など、あらゆる機会を通じて本市で養殖される金魚の魅力を内外に広く発信しつつ、数年後には甲府からの伝来300年を迎える金魚産業の歴史と伝統を今後も受け継いでいかなければならないという強い思いで、引き続き支援していきたいと考えております。

    地域の商店街に対しましても、柳町商店街の「柳神くんまつり」や「柳の市」、筒井プラザ商店街の「郡山筒井バル」への事業補助を行い、それぞれの実行委員会や商工会との連携をより一層大切にしながら、商店街のにぎわい創出を応援してまいります。

    農業振興につきましては、地震による被災の影響の大きい農業水利施設の耐震性の点検調査を実施し、ハザードマップの作成を行う震災対策農業水利施設整備事業を、奈良県の補助を受け、3か所のため池について実施してまいります。
    また、農道等の整備を行うことにより、労働生産力を高め、農業経営基盤の安定化を促進する農業基盤整備事業を継続実施するとともに、水路や農道等の軽微な補修や水路の泥上げなど、地域資源の質的向上を図る活動や施設の長寿命化を図る活動を支援する多面的機能支払交付金事業も引き続き実施することにより、営農の継続に支援を行ってまいります。
    一方、イノシシなどの鳥獣害が年々深刻化していますが、引き続き地元との連携を密にしながら、その対策に積極的に取り組んでまいります。

    清掃センターにつきましては、平成29年度において長寿命化のための大規模改修工事が終了し、平成30年度からは、民間のノウハウを活用した、清掃センター長期包括責任委託事業を実施いたします。平成30年4月から15年間の長期委託を導入することによりまして、コストの削減と運営経費の平準化、適切なリスク管理、サービス水準の向上などが見込めるものでございます。
    そして同時にこの長期包括責任委託業務に係るモニタリング業務を実施することによりまして、15年という長期にわたる委託業務の履行を、より確実なものとしてまいります。
    なお、職員の発案による「にこやか収集」や廃棄物のリサイクルに加え、ごみ集積場にGIS(地理情報システム)を反映させる管理システムを導入します。


子育て・教育

  3点目〈子育て・教育〉でございます。

    去る1月22日、国会での施政方針演説に臨んだ安倍首相は、「日本は、少子高齢化という『国難』とも呼ぶべき危機に直面しています。」と述べ、子育て世代の女性の就業率は、過去最高となっている、との説明に続き「女性活躍の旗を高く掲げ、引き続き、待機児童の解消に全力で取り組みます。」と述べておられます。
    国難とまで表現されております、少子高齢化への対策の一環として、ここ数年、加速度的に待機児童の解消が叫ばれる状況となってきております。しかしながら、待機児童の解消には当然ながらそれ相当の施設の整備が必要となり、少なからず時間を要するものであります。
    そこで、本市の10年前、平成20年度からの保育園の定員の状況を申し上げますと、平成20年度では1,310名であった定員が平成30年度では1,794名となる見込みであり、割合でいえば37%、人数で484名増加しております。
    これは、民間保育園の新築や建て替えを行う際の財政的支援を継続的に行いつつ、公立園では、治道幼稚園の改修増築を行い、治道認定こども園を開設したことや、それに続き矢田幼稚園と矢田山保育園を統合する形で、新たに矢田認定こども園を建設するなど、保育施設の充実を着実にかつ積極的に進めてきた結果であると自負しております。
    しかしながら、本市におきましても、現在、残念ながら、20名程度の待機児童が発生しております。これは、安倍首相が施政方針演説で述べられたように、子育て世代の女性の就業率が5ポイント上昇し、過去最高になったことの反映でもあろうかと受けとめているところでございます。
    このような状況を踏まえ、待機児童対策といたしまして、保育定員の増員には、立ち止まることなくさらに力を入れてまいりたいと考えております。

    保育施設充実に関する平成30年度予算の内容を具体的に申し上げます。
    まず、社会福祉法人奈良社会福祉院が設置しております、郡山西保育園の建て替え経費に対する補助を平成29年度から実施していますが、平成30年度におきましても補助を行い、財政的支援を引き続き実施してまいります。建て替え事業は3か年を要し、完成は平成31年度中、定員は現在より30名増の210名が予定されております。
    また、平成30年度からは、社会福祉法人郡山双葉会が市内筒井町に設置しております、やまと保育園の分園が市内高田町に新たに建設されることに伴い、施設整備に要する経費への補助を行い、郡山西保育園と同じく、財政的支援を行っていくものであります。こちらも平成31年度中の完成を目指し、定員は45名の予定となっております。
    平成27年度に着手した矢田認定こども園の整備につきましては、地元の皆様、市議会のご理解を得ながら、事業を進めてまいりましたが、本年4月、無事、開園を迎える予定でございます。
    この矢田認定こども園に続きまして、平成30年度には(仮称)平和認定こども園の建設に着手いたします。平和幼稚園及び平和保育園の老朽化が著しいことから、この2園を統合し、現在の平和幼稚園の敷地に定員150名程度のこども園の建設を進めることにより、保育需要の増加にも対応してまいります。

    子育て支援につきましては、施設というハード面の整備だけでなく、ソフト面の充実も行ってまいります。
    本市においては、保護者の皆様の多大なご協力を得ながら運営を行っております学童保育所につきましては、保護者の方々の就労スタイルの変化に合わせ、開所時間延長のための経費の補助を新たに実施いたします。
    子育てを応援する広場である、親子たんとん広場については、片桐公民館で実施しております、「たんとんかたぎり広場」を日曜日にも開催いたします。日曜日に開催することにより、お母さんだけでなく、お父さんの育児や子どもとのふれあいを応援してまいります。
    そしてさらに、大和郡山病院の積極的なご協力をいただきまして、産後ケア事業を新規事業として実施してまいります。この事業は、出産後の心身ともに不安定な時期にあって、支援が必要な母子を対象に心身のケアや育児のサポートを行う、デイサービスを実施することによりまして、育児不安の軽減を図り、安心して子育てができる支援を行っていくものでございます。

    続きまして、教育の分野ですが、平成30年度、小学校トイレの全面改修事業に着手することを決断いたしました。言い換えますと「小学校トイレ快適化事業」でございます。
    小学校では設備の老朽化が進んでいる中、保護者の方からは「トイレをきれいにしてほしい」という改善要望があがっていること。小学校のトイレの多くは和式便器であり、掃除のときは床を水洗いするタイル張りの床、いわゆる湿式であり、「暗い」、「汚い」、「臭い」といったイメージがまさしく当てはまる状態であること。そして、床や便器だけでなく、排水管等の基本的設備についても汚物が詰まる等の老朽化も進んでいること。さらになにより、トイレのイメージがかわり、トイレが快適になることで子どもたちの学校生活全般の快適化にもつながっていくものと考えられること。
    以上によりまして、小学校トイレの全面改修に着手すべきであると判断いたしました。平成30年度から34年度までの5か年で全てを完了させる予定でございます。
    一方、中学校の設備面で申し上げますと、市議会におきまして決議いただきました、教室へのエアコン設置につきましては、順調に準備が進んでおり、昨年度にも申し上げましたとおり、本年9月からエアコンの稼働開始となる見込みとなっております。
    クーラーの使い方やルールについては中学生のみなさんも参加し、話し合ってほしいと願っています。
    また、平成30年度には、小学校及び中学校のパソコン教室の全てのパソコンを更新いたします。
    現在、小中学校のパソコン教室で使用しているパソコンは平成22年3月に整備を行ったものであります。そのため、パソコンの基本ソフトである、いわゆるOSが数世代前のものとなっており、最新のパソコンへ更新することにより、現代社会では必須となっておりますコンピュータの使用環境を整備していくものでございます。


安全・快適

   続きまして、〈安全・快適な暮らし〉についてでございます。

 治水対策では、流域貯留浸透事業といたしまして、代官池、広島池、そして鴫ヶ池と実施、完了してまいりました。平成30年度からは、すでに小川町に確保しております用地を活用し、雨水調整池を設置する事業に着手してまいります。これにより、蟹川や小水路に流れ込む雨水量を抑制し、浸水被害の防止をめざしてまいります。
    なお、市内一円にある治水施設の清掃管理は職員が行ってきましたが、限界があるため、その一部を民間に委託することにいたしました。
    震災対策の一環といたしましては、災害発生時にいち早く地域の拠点となり、また、日頃から地域住民の安全・安心にご努力いただいております、消防分団の団庫耐震化事業を引き続き実施してまいります。平成30年度は、第2分団の耐震改修工事に着手してまいります。
    消防団と連携し調査を行った空き家の問題については平成30年度、空き家対策計画の策定に取り組むとともに、自治会などとも連携し、具体的な相談の窓口を整えてまいりたいと考えております。
    同じく、震災対策といたしまして、郡山大橋の耐震補強工事を継続して実施してまいります。郡山大橋は、市道北廻り線の佐保川に架かる重要橋りょうであり、地震発生時の落橋を防ぎ、災害時の緊急輸送道路としての機能の維持に努めてまいります。また、市内にあります各橋りょうの点検補修も合わせて実施してまいります。
    道路における安全な交通環境の整備につきましては市内一円の道路維持補修に努めるとともに、地域の交通安全の確保と利便性向上のため、市道伊豆七条高野線道路新設事業についても、引き続き努力を重ねてまいります。

    つづきまして、快適な暮らしの分野でございます。片桐東団地の建設は平成10年の用地取得から、順次取り組んでまいりましたが、平成30年度は、最終棟であるE棟の建設工事に着手いたします。エレベーター未設置の棟へのエレベーター設置も同時に行い、平成31年度の片桐東団地全体の完成に向け着実に進めてまいります。
    また、都市計画道路城廻り線街路事業につきましては、用地取得等を進めながら、道路幅25m、4車線の道路整備に向け着実に前進させてまいります。
    一方、市内や県内のほとんどの市町村から強くご支持、後押しをいただいておりますリニア新幹線中間駅誘致につきましても、本市の未来を見据えるとともに、交通の結節点である本市に中間駅を設置することが、県内はもとより、紀伊半島全体の発展につながるというこれまでの考え方・主張を曲げることなく、粘り強く展開してまいります。
    さらに、近畿圏においては、比較的取り組みが遅れている地籍調査につきまして、平成30年度から、検討を始めることを決断いたしました。

    次に、上下水道事業でございます。
    水道事業につきましては、老朽配水管の敷設替えや浄水施設の耐震補強などを実施し、健全な経営と安全で良質な水の安定的な供給に努めてまいります。
    下水道事業につきましては、平成30年度は、郡山ポンプ場施設ストックマネジメント計画に伴う耐震診断や市内12工区において管渠整備を進めてまいります。今後も事業の効率化を推進し、快適な生活環境の確保に努めてまいります。


健康・福祉・生きがいづくり

   最後に、〈健康・福祉・生きがいづくり〉でございます。

    平成29年6月に介護保険法等の一部が改正され、地域共生社会の実現に向けた取り組みの推進として、「我が事・丸ごと」の地域福祉推進の理念が規定され、地域住民や福祉関係者が、多様な地域生活課題の「把握」及び「関係機関との連携等による解決」が図られることをめざす旨が示されました。
    これを受け、本市におきましては、市社会福祉協議会と合同で第2次地域福祉計画の策定を行い、地域共生社会の実現に向け、地域福祉活動を推進するべく、具体的な議論を重ねてまいりたいと考えております。
    また、介護保険事業におきましては、平成30年4月に平和地区公民館内に第4地域包括支援センターを開設いたします。高齢化が進み、市民の方からの相談件数も増加する状況におきまして、より丁寧、細やかな対応を可能にするとともに、地域包括ケアシステムの推進におきましても地域の中心的役割を担っていくものでございます。
    一方、手話に関する基本条例に基づき、これまで職員研修や冊子「手話であいさつ」の作成、電子メモパッドの窓口への配備、手話動画の配信などを行ってまいりましたが、その他のあらゆる障害を含め、地域や社会全体のバリアフリー化に向けて今後も努力してまいります。
    国民健康保険事業につきましては、平成30年度から、県単位化が実施されます。これは、国全体としまして、持続可能な医療保険制度を構築するため、国民健康保険制度の安定化を図っていくものでございます。     続きまして、平成30年度には、第3期男女共同参画基本計画の改訂版策定に着手してまいります。第3期男女共同参画基本計画は平成26年度から平成35年度までの10年間を計画期間とした計画となっております。策定にあたりましては、国の施策の見直しや社会情勢の変化等により5年を目途に見直すこととなっており、このような観点から、国の第4次男女共同参画基本計画や第3次奈良県男女共同参画計画を踏まえ、DV防止基本計画も含んだ改訂作業を進めてまいります。

    さて、平成24年1月から12月までの期間、稗田阿礼の出身地である本市では、古事記1300年紀事業といたしまして各種事業を展開いたしました。その中の一つが、シンポジウムや落語、音楽と映像で構成された「古事記と宇宙」でございました。古事記には、神話や歌謡、伝説、世界観とともに古代人の宇宙観が記されており、古事記と音楽、そして宇宙科学を大胆な発想で融合し、参加された方の心を打ち、好評を博した事業でございました。
    以上のことから、前回の開催からは既に数年が経過しておりますが、「語る」こと、「語り継ぐ」ことの大切さ、尊さを風化させず一過性で終わらせないためにも、「古事記と宇宙」の第2弾を開催いたします。古事記に秘められた魅力や迫力、そして過去から伝えられてきた知恵や文化とともに、現代の音楽や最新宇宙科学のコラボレーションから生み出された感動やメッセージを未来に発信していくことにより、本市を「語り部の里」として発信し続けていこうと考えているところでございます。
    そうしたことも含め、郡山に対する夢や誇り、自信を市民の皆様と共有し、県内外に広く発信するため、読みやすくてわかりやすい、仮称ですが「郡山の歴史と文化」の編さんに取り組んでまいります。

    以上、施策体系により、平成30年度の主要施策につきまして、ご説明申し上げました。

平成30年度の予算について

   続きまして、平成30年度の予算の全般的事項について申し上げます。

    歳入予算では、市税収入のうち、個人市民税及び市たばこ税が減収見込みである一方、法人市民税及び固定資産税においては増収を見込んでおり、市税収入全体では、平成29年度と比較いたしまして、微増となっている状況でございます。また、地方消費税交付金につきましては、経済の先行きについて緩やかに回復していくことが期待されており、国及び奈良県の試算に基づき見積もりましたところ、比較的大きな伸びを示しております。
    しかしながらその反面、地方財政計画におきましては地方交付税及びその振替措置であります臨時財政対策債の発行可能額はマイナスとなっており、本市においても、臨時財政対策債を含めた一般財源総額は前年度と比較いたしまして微減となっております。

    歳出では、清掃センター長寿命化事業における事業費や矢田認定こども園建設事業の減など大規模事業の完了等により、投資的経費では前年度と比較して約20億円減の予算計上となっております。
    しかしながら、国民健康保険事業、後期高齢者医療事業、介護保険事業などの社会保障経費の増加はやむことなく続く一方、市庁舎建設の工事着工も間近にせまり、市民サービスの低下を招くことなく、市庁舎建設に向けた基金積み立ての財源確保を図っていかねばなりません。今後とも歳出ではなく、歳入ありきの発想に基づく予算編成がより一層必要となってくると考えているところでございます。
    このような財政状況ではございますが、平成30年度の予算編成にあたりましては、第4次総合計画の推進を基本としつつ、本市が抱えている喫緊の課題への対応、また、将来に向けての重点施策にも積極的に取り組み、歳出においては、より適切な予算額の計上に努めたところでございます。

  こうして編成を行いました、平成30年度の予算規模は、

  • 一般会計:299億6千万円
  • 特別会計:199億9千68万6千円
  • 公営企業会計:77億7千961万7千円
  • 全会計総計では:577億3千30万3千円

となったところでございます。

    一般会計につきましては、前年度に比べ、18億3千万円、5.8%減の編成となっておりますが、これは、先ほども述べましたとおり、大規模事業の完了等により、投資的経費が大幅に減となったことが主な理由でございます。

    昨年度の施政方針では、市庁舎建設の基本計画の策定などに対し「未来への基礎固め」という表現を使っております。そして平成30年度には、市庁舎建設の基本設計や仮設駐車場工事に着手いたしまして、基礎から次の一歩へと踏み出してまいります。
    今後とも、市民の皆様の声を真っすぐに受け止めつつ、そして市議会のご協力を賜りながら、着実に未来へのステップを登っていきたいと考えているところでございます。
    本年1月の仕事始め式では、職員を前に「一隅を照らす これすなわち国の宝なり」という伝教大師最澄の言葉を紹介いたしました。これはそれぞれの人がそれぞれの場所でそれぞれの立場でベストを尽くし、市民の多様な思いやニーズに応えていくことが、市全体の大きな力になることを意味しております。
    さまざまな格差や子どもの貧困などが課題となる中、本市の将来に向けて、私をはじめ職員一同、一隅を照らす思いを忘れることなく市政運営に取り組んでいく覚悟でございます。


   最後に、議員各位をはじめ、市民の皆様のご支援、ご協力を重ねてお願い申し上げ、平成30年度の施政方針とさせていただきます。